EUの共通充電器指令およびEPSエコデザイン規則の施行により、USB Type-C®およびUSB Power Delivery（USB PD）は、新たな必須技術要件の対象となりました。EUの法令に明確に言及されているUSB Type-C®ケーブルおよびコネクタ仕様ならびにUSB Power Delivery仕様は、EU市場で流通が承認されているすべての電子機器において、機器間の相互運用性、充電効率、消費者の利便性を確保するために設計されています。
USB-IF仕様（IEC 62680）へのEU適合性プログラムは、EU法に言及されている最新の技術規格と整合させ、必要な文書を作成するための適合プロセスをメーカーに提供します。現行のEU規制要件を満たすための明確な枠組みを提供することにより、当プログラムは最新の技術規格との整合性を確保し、メーカーがEU法に明示された正確な仕様に従うことで、適合のギャップが生じるリスクを最小限に抑えることができます。
USB-IF仕様へのEU適合性プログラムは、2024年8月下旬にUSB Implementers Forum（USB-IF）により導入されました。本プログラムは、無線機器指令（RED）およびエコデザイン規則に基づく欧州連合の共通充電器要件へのメーカーの適合を支援するために策定されたものです。これらの規則は、さまざまな電子機器における標準化された充電ソリューションを義務付けています。
USB-IFが確立してきた適合プロセスを基盤として、本プログラムはEUの規制要件に特化した効率的なアプローチを提供します。既存の試験手法を活用しつつ、特にUSB Type-C®およびUSB Power Delivery（USB PD）仕様に焦点を当てており、EU法に明示されているこれらの仕様に基づいて実施されます。この明確な言及により、メーカーは必要な文書を効率的に取得し、EU市場参入のための適合性を示すための強固な保証を得ることが可能です。
同一設計またはアーキテクチャを共有する複数の製品バリアントが存在する場合、USB-IFの審査および承認を条件として、「類似品による適合（Qualification by Similarity）」プロセスを活用することで、完全な再試験を行わずに適合範囲を拡張することが可能です。これは効率的かつ費用対効果の高いEU適合への方法ですが、メーカーによっては、特定のモデルに対してより高い相互運用性と市場での受容性を確保するために、正式なUSB-IF認証の取得を希望する場合もあります。これは特に、正式なUSB-IF認証が期待または要求される地域や用途において有効です。
USB Type-C®およびUSB Power Delivery（USB PD）がEU規制の下で義務化される中、メーカーはますます具体的な技術要件および文書要件への対応が求められています。USB-IF仕様（IEC 62680）へのEU適合性プログラムは、EU法に明示的に言及された標準に対する適合を示すための、明確で効率的なプロセスを提供します。これは、従来のIEC 62680（USB仕様）などの国際的枠組みに依存していた場合でも同様です。
したがって、製造者はGranite River Labs（GRL）のようなUSB-IF公認の独立試験ラボ（ITL）で試験を行うことが強く推奨されます。これにより、仕様の正確な解釈および適合評価プロセスの最適化が可能となります。GRLは、公認試験サービスおよび技術コンサルティングを通じて、このプロセス全体を通じて製造者をサポートします。USB-IFによって発行される最新の手続きと規格に厳密に沿って活動しているGRLは、これまでに数多くの製造者に対し、USB試験分野でのUSB-IF認証／適合やEU規制対応をサポートしてきました。
USB Type-C®およびUSB Power Delivery製品に関する正式なUSB-IF「EU適合通知書（Notice of Conformity）」を取得し、GRLの経験豊富な専門家の包括的なサポートによって、自信を持ってEU市場への参入要件を満たしましょう。GRLのUSB-IF適合試験サービスに関する詳細や、USB.org上のUSB-IF仕様へのEU適合性プログラムに関するFAQをご覧ください。